一番のやりがいは、自分が開発した香料がスーパーやコンビニの店頭に並び、消費者に購入されることです。特に苦労して開発した香料がヒット商品になると、大きな喜びを感じます。自分の手がけた製品が市場で評価されることは、非常に達成感があります。また、飲料やスナック菓子、アイス、シュークリームなど多岐にわたる食品メーカーから依頼があり、常に新鮮な気持ちで仕事に取り組むことができます。ルーチン化しない開発業務は、常に刺激的で楽しいです。

香料を開発するには、数千種類もの素材を記憶し、それらの組み合わせを理解する必要があります。この地道な作業を続けながら、先輩方のレシピを参考にし、経験を積むことが求められます。香りに対する感覚を磨くために、日常生活でも意識的に香りを感じ取り、その表現を練習しています。また、開発過程では試行錯誤が続き、失敗を繰り返すことも多いため、忍耐力と根気が必要です。さらに、顧客の要求に応えるために、創造力と柔軟な対応力も求められます。

食品を楽しむ上で香りは欠かせません。加工食品の多くは香料なしでは美味しくなりません。香料産業が無くなることはないと思いますし、調香師は非常に重要な役割を果たします。日本市場は飽和状態ですが、各社がグローバル展開を進めているため、将来性も高いです。特にアジア市場や新興国市場では、香料の需要が高まっています。また、健康志向やナチュラル志向が強まる中で、天然由来の香料の開発にも注目が集まっています。調香師の腕が会社の売上を左右することもあり、大きな責任とやりがいを感じます。

香料を嫌う消費者もいますが、香料の素材は安全性が保証されたものしか使用できません。食品への添加量は0.1%が基本で、それ以上添加しても違和感のある食品になってしまいます。必要以上に心配する必要はありません。また、香料の開発過程では、多くの試作を繰り返すため、日々の業務は非常に地道である一方、成功したときの喜びは格別です。

香料会社の中でも最もやりがいのあるポジションです。一人前になるまでに多くの苦労がありますが、自分の開発した香料が使用された食品が店頭に並ぶと大きな感動があります。日常生活でも香りに触れる機会が多いので、意識的にその香りを表現する練習をしたり、芳香族化学を勉強するのも良いでしょう。香りが好きで食べることが好きな人には特に向いている仕事です。共に頑張りましょう。