多くの人や組織と接し、地域の問題点や取り組み、行事などを多くの人に伝える仕事です。人と話すのが好きな人には向いていると思います。また、記者の権限や独立性は社内外で尊重されるため、20代でもどんどん活躍できます。若者であっても行政のトップクラスや団体の幹部クラスと普通に会話でき、自分の書いた記事が数万人に読まれるところにやりがいを感じます。

地域に慣れることが最初の課題です。その場所にゆかりがあれば良いですが、多くの記者はそうしたアドバンテージがありません。最初は「この人は誰？」という目で見られるので、ひたすら名刺を配り挨拶をします。ある程度時間がたつと地域になじみますが、今度はミスとの向き合い方が課題です。信頼関係をベースにした仕事なので、ミスが起きた場合はしっかり謝ることが大切です。

将来性については厳しい面があると思います。若者の文字離れやスマホ、ネットの普及により紙媒体が隅に追いやられています。誰でも情報発信できる時代において、「プロの物書き」（フリーライター、大手新聞社記者を含む）は、専門性が高く特化した分野に強みがないと厳しいでしょう。

発行部数は多くの新聞社で右肩下がりですが、新聞社にとって重要なのは発行部数ではなく広告が取れるかどうかです。公表する発行部数はあくまで「自称」であり、実態とは異なる場合があります。新聞社の苦境の理由は発行部数の減少だけでなく、広告収入の減少にあります。今後さらに広告が取りづらくなるでしょう。

この仕事は特に際立った学歴やスキルは求められないため、門戸は広いです。社交的で最低限の思考力と日本語力があれば、面接で好印象を与えられるでしょう。ただし、離職率が高いのも事実です。社内外で信頼関係を築き、継続し、人の輪を広げていくことが求められます。大事なのは入社後であり、「誠実さ」が何よりも重要です。常に学び続ける姿勢を持つ人には、非常にやりがいのある仕事です。

• その日の紙面の校正（自分の担当分）
• 取材

• 取材
• 執筆