子供と直に触れ合い交流できるので子供好きな方には魅力的な職場です。同じ子供と何年も付き合っていくことが多く、子供によっては小学校の教諭よりも長い期間教えられることもあります。進級なども自分の手に掛かってくるので子供の成長を実感でき、自分のコーチング技術の獲得に精を出せます。部活などで水泳の経験がある人はその経験をフルに活かして活躍できるでしょう。また、成人向けレッスンでは主に高齢者の方にコーチングするので地域社会への貢献も大いに実感できます。

最初はとにかく、泳法の記憶や効率的に泳ぐ方法などのトレーニングが必要となるため、経験者にとっても体力的にハードです。始めた頃は水に入っている時間が多く慣れずに体調を悪くする人もいますが、時間が経てば慣れます。進級項目やレッスンの進め方、子供の名前など覚えることが多く、早く覚えなければ業務に支障をきたすためプレッシャーがかかることもあります。また、レッスン中の水難事故に関しては担当コーチが責任を持つため、子供の命を預かっている重要性も大きいです。

業界自体は習わせたい習い事の中でも1、2を争う人気なので安泰と言えます。しかし、スクールの立地によっては競合店とのサービスの比較などで利用者が減少する恐れもあります。また、年齢を重ねてプロフェッショナルとなってもコーチとして指導しなければいけない場面が多く、生涯現役のつもりで業界に入らなければいけません。スクールの管理だけをしたいと考えている方には将来性は乏しく見えるかもしれません。

私の勤めていたスクールは屈指の人気スクールということもあり、子供の数が非常に多いです。子供が多ければ親も多く、中にはモンスターペアレントと呼ばれる理不尽な注文を平気でつけてくる親も存在します。また、進級テストに近づくと業務内容が爆発的に増えるので職場内がギスギスすることも多いです。

体力的にハードな面はありますが、子供が好きで何かを指導することが好きな方にはおすすめの仕事です。中には全く泳げなかったのにこの仕事に就き、練習してコーチングのプロになった人もいるので、泳ぎが得意ではないからと諦める必要はありません。熱意をもって指導している方が多いので、士気が低い職場は嫌だという方にもおすすめです。水に入るのを嫌がっていた子供が自分の指導によって水泳が好きになり、様々な泳ぎができるようになるのを見届けられるのは、仕事が報われたと感じる瞬間です。